刺繍について

ソウタシエ(Soutache)とは?その魅力をご紹介

ソウタシエ、最近ジワジワと人気が出てきているコード刺繍をご存知でしょうか。

独特な美しい曲線を描くソウタシエについて、ご紹介したいと思います。

ソウタシエとは?

ソウタシエ(英語表記Soutache)とは「縁を装飾するコード」という意味で、16世紀頃のハンガリーが発祥とされ、上流貴族の正装の襟や袖口の縁取りに特殊なコードを使って豪華な刺繍をしたことが始まりと言われています。現在ではその縁飾り刺繍の技法を応用して、アクセサリー等として世界中で愛されています。

ソウタシエは布に糸を縫い付ける刺繍とは違い、平たいコードををビーズや天然石などと一緒に縫い合わせ、美しい曲線のモチーフに仕立てます。

ソウタシエの魅力

ソウタシエの魅力は何と言ってもあの美しい曲線とビーズや天然石を合わせた繊細かつ大胆なデザインだと思います。

コードを何色も重ねて作る曲線と石やビーズの合わせ方でデザインは無限に広がっていきます。

また、大ぶりで服装のアクセントになる存在感がある割にとても軽く着けやすいのも特徴です。

ソウタシエコード

ソウタシエはソウタシエコードと言われる紐で作られます。

ソウタシエコードは光沢のある、断面の平たい紐です。この平たい紐でビーズや石を囲みながら、はりで縫いつけていきます。その為、針はビーズ刺繍用の物を使います。

また、布に縫い付けるのではなく、コードを縫い合わせて作るので刺繍とは言え刺繍枠は使いません。

ここ数年で国産のソウタシエコードも作られる様になりました。日本の伝統工芸である組紐の技術を使ったダブルコードは一本で2色が楽しめる上に、しなやかで縫いやすいそうですよ。

上が1色だけのシングルコード、下が2色のダブルコード。

ドリ・チャングリ

現代のソウタシエアクセサリーを語る上で欠かせない存在がイスラエル人デザイナーのドリ•チャングリ(Dori Csengeri)です。

独創的なデザインが多いソウタシエアクセサリーの中でも彼女のデザインするアクセサリーは一際目を引きます。

大胆な色合わせと、大ぶりながらも洗練された繊細なデザインは彼女ならではのもの。実は私がソウタシエに憧れるようになったのも、十数年前に彼女の作品を手にする機会があったからなのです。

眺めているのと、身に付けてみるのとではガラリと印象が変わり、こんなに存在感があるのにカジュアルな服にも馴染んで驚いたのを覚えています。

テキスタイルデザイナーだったドリは、アクセサリーのデザインをする時、身に付ける女性をイメージし、その女性とファッションというゲームを一緒に愉しむ事を考えるのだとか。

抜群の存在感がありながらも、スルッと服に馴染むのはそんな彼女の気持ちがこもっているからなのでしょうね。

日本でも最近見掛ける様になったドリ•チャングリのアクセサリー、機会があったら是非手に取って見て下さいね!

オフィシャルサイトはこちら(英語のみ)

ソウタシエまとめ

コードで描かれる美しい曲線とキラキラ輝くビーズや宝石が印象的なソウタシエ。

シックな物からビビットな物まで、見ているだけでも気持ちが上がってきますよね。

最近ではソウタシエの作家さんもとても増えていて、ハンドメイドサイトなどでも個性豊かな作品を沢山見ることができます。

自分で好みを追求して作るのも、他の作家さん達の美しい作品を眺めるのも楽しいですね。

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