そもそも刺繍って?
刺繍とは布や皮等に針と糸を使って模様を施す技術の事です。
沢山の種類がありますが、まずは大きく
- 機械刺繍
- パンチニードル
- 手刺繍
の三種類に分かれます。
機械刺繍とは
機械刺繍は刺繍機や刺繍ミシンを使った刺繍で、ネーム刺繍やワッペン、アパレルの刺繍布帛などに使われています。
単純なワンポイントから、スパンコールやビーズを縫い付ける様なゴージャスな作品を作れる機械もあるそうです。
機械で刺繍する為、手刺繍と比べて大量生産に向いています。
刺繍機ミシンは家庭用の物も多く出されています。
今はiPadで作ったデザインをそのまま刺繍できる便利なアプリ連動の物もあるとか。
ただ、ミシンの基本構造は2枚布を縫い合わせる為の物なので、多少の生地ヨレや線のブレが出てしまう事も。
刺繍機と呼ばれる物は工業用の物が多く、細かい線のブレなどが無い、元のデザインにより忠実な刺繍が可能になる様です。
ちなみに、機械刺繍と手刺繍を見分けるには刺繍の裏の糸始末を見ると良いそうです。
刺繍ミシンも刺繍機もなかなかのお値段なので気軽に始めると言うよりは、かなりの気合いとヤル気が必要となる気がします。
パンチニードルとは
パンチニードルは最近大人気の新しい手法の刺繍です。
手刺繍や機械刺繍のように縫うというよりは針で布を刺して絵を描く様なイメージの刺繍で、モコモコとした仕上がりになります。すいすい進められるので、縫い物が苦手な方でも楽しめる刺繍ですね。
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手刺繍とは
一方、手刺繍は人の手で一針一針縫っていく刺繍の事です。
世界中に様々な素材やステッチを使った技法があり、その起源は紀元前30000年前にも遡ると言われています。
紀元前15000年には針が使われる様になり、刺繍を施した布は見た目の美しさだけでなく強度が増し、耐久性もあがるので文明と共に発展していきました。
日本の刺繍の起源は遣唐使の吉備真備が持ち帰ったところから始まったと言われています。
世界中で古来より愛されてきた事でも分かる様に、手刺繍の種類にもよりますが最低限の布と針と糸さえあれば始められ、アレンジは無限大です。
手刺繍をはじめるなら
手刺繍を始めるならまずはフランス刺繍かクロスステッチ!
これから刺繍を始める方にオススメなのはフランス刺繍かクロスステッチです。
フランス刺繍
フランス刺繍は全ての刺繍の基本と呼ばれ、貴族の女性の嗜みとして古くからフランスで愛されてきました。
クロスステッチの様に布を選ばす、針も尖っているので厚さに関係無く好きな布に刺繍出来るので自由度の高さが魅力です。
様々なステッチがあり、細かく分けると50種類以上!これだけあれば色々な表現が出来ますよね。
クロスステッチ刺繍
クロスステッチ刺繍は×印のステッチで図案を刺繍していく刺繍です。
フランス刺繍が絵画だとすれば、クロスステッチはモザイク画と考えると分かりやすいかもしれません。
4世紀のトルコが発祥とされていて、明治時代に日本にも入ってきました。フランス刺繍と違い、針の先は丸く、クロスステッチ用の布に刺繍します。
複雑なステッチが無く、初心者にも図案通りに刺しやすいので刺繍のキットも多く販売されています。
慣れてきたらお勧めの刺繍
カロチャ刺繍
フランス刺繍でサテンステッチに慣れたら是非カロチャ刺繍にチャレンジしてみてください。
カロチャ刺繍はハンガリーのカロチャ地方の刺繍で、元々は白一色で伝統衣装などに花を刺繍していたのですが、後の染色技術の発達によりカラフルで可愛らしい図案へと変わっていきました。
伝統的な花の図案を組み合わせて自分の好きなデザインを起こすのも楽しいですよ!
本来ならカロチャ糸という刺繍糸を使用するのですが、25番の刺繍糸やDMCのコットンパールなどで代用できます。
スウェーデン刺繍
スウェーデン刺繍は布の織り目に糸を通して模様を作っていく一見織物の様にも見える刺繍です。
布も針もスウェーデン刺繍用の物がありますが、クロスステッチ用の物で代用できます。
糸も25番もしくは5番の刺繍糸を使います。
クロスステッチと同様に難しいステッチは無く、布目を数えて縦横斜めに糸を通し模様を作っていくので、小学校の家庭科の課題等にも出される事があるそうです。
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刺繍って楽しい!
針と糸で様々な模様や絵を描き出せる刺繍。
自由に縫い進めるもよし、市販の図案やキットを購入してきっちり仕上げるもよし。
ちょっとした隙間時間にも出来て、気分転換にもピッタリです。
そして、完成した後は飾ったり小物に仕立てて身に付けたり…楽しみは尽きません。
お家時間の増えた昨今、刺繍を始めてみませんか?