スウェーデン刺繍をご存知ですか?
一見織物の様にも見える規則正しく並ぶ美しいグラデーション模様。
複雑な工程かと思いきや、意外と手軽に楽しめたりするのです。
そんなスウェーデン刺繍について、書いていきたいと思います。
スウェーデン刺繍とは?
スウェーデン刺繍は、実はクロスステッチより歴史が古いと言われており、旧ユーゴスラビアを中心として北欧から中欧が起源とされています。
日本には昭和30年代に一大ブームとなりました。
スウェーデン刺繍はHuck Weaving(ハックウィービング)やSwedish Weaving (スウェディッシュウィービング)と呼ばれ今でも世界中でとても人気があります。
Weaving(織物)と呼ばれている様に、布に糸を刺すのではなく、布の縦糸を掬って糸を通し、模様を作っていくので、道具は刺繍と同じ針と糸ですが作業としては織物に近いです。
また、縦糸を掬っていくので裏面に糸が出ないのも特徴です。
シンプルに布目を掬っていくだけの作業なので、糸を抜いてしまえば何度でもやり直しが出来る為、老若男女問わず刺繍初心者の方にもオススメです。
スウェーデン刺繍の道具
スウェーデン刺繍に必要なのは針・布・糸・ハサミだけです。刺繍枠も特に必要ありません。
スウェーデン刺繍針
針はクロスステッチ針でも代用できますが、やはりスウェーデン刺繍専用針が使い易いです。布目が拾いやすい様に先が曲がっているのが特徴です。
スウェーデン刺繍クロス
クロスステッチやカウントステッチで使うジャバクロス(粗目)や専用のスウェーデンクロスが使いやすいですが、布の縦糸を掬いやすい布であれば特に決まりはありません。
糸
糸は特に決まってはいませんが、5番の刺繍糸を使う事が多いようです。その他の刺繍糸はもちろんの事、毛糸等の太い糸などでも刺繍できます。
スウェーデン刺繍の刺し方
スウェーデン刺繍の基本の刺し方を少しご紹介します。
ダーニング
縦糸を右から左に向かって掬い、糸を通すのがスウェーデン刺繍の技法とお話ししましたが、縦糸を何目か掬って糸を通すステッチをダーニングと言い、これがスウェーデン刺繍の基本となります。
段上がり
ダーニングから斜め上の縦糸を掬う事を段上がりと言います。一段づつ上がると斜めの模様に(一段上がり)、布目の二段上に縫うと折り返した様な模様(二段上がり)になります。
クロス刺し
二段上がりからまた元の真下の目に戻すと糸がクロスしたステッチになり、これをクロス刺しと言います。
その他にも、バックステッチや玉刺しなどのステッチがあり、それらを駆使して美しいグラデーションの刺繍をしていきます。
スウェーデン刺繍まとめ
カラフルで美しいスウェーデン刺繍。しかも、必要な道具も少なく、気軽に挑戦できるので小学校や中学校の家庭科で課題に出されたりもする様です。
私の母も「子供の頃に作った」と懐かしそうにしていました。今はその頃よりも布や糸、ステッチ図案も充実しているので、作品の幅も広がりますね。
一人で楽しむのも、お友達や親子で楽しむ事も気軽に出来るスウェーデン刺繍、懐かしい方もそうで無い方も始めてみてはいかがでしょうか。
実際にスウェーデン刺繍で作ったコースターの紹介もしているので是非読んでみてください。
-
オリムパスのスウェーデン刺しゅうキット〜カラフルコースター①〜
遠い昔に作った様な気がして、なんだか懐かしくて買ってしまったこのキット。 5種類のデザインのコースターがつくれます。それ ...
続きを見る